校長より
志をもって生きる 『礼節』『向上』『思いやり』
校長 小嶋 隆弘
- 令和5年度は,3年生127名,2年生113名,1年生122名,そして,40名の先生方,合計402名の,かけがえのないひとりひとりが集まり,桜丘中学校での生活を創っていきます。桜丘中学校にいる全ての人が,自分らしさを遠慮なく発揮することができる,桜丘中学校にいる全ての人の人権が尊重される,そんな学校でありたいと強く願います。
- 1年生のあなたへ。桜丘中学校に集う全ての人が大切にしていることがあります。桜丘中学校の教育目標「志をもって生きる」。そして,合言葉「桜中ABCD」です。
「志をもって生きる」とは,自分と共に生きる全ての人が幸せになるために,自分ができることを見出し,全ての人が幸せになるために最もよいと考える選択を,自分の責任においてし続けることです。
「桜中ABCD」は,A:あたりまえのことを B:ばかにしないで C:ちゃんとやるひとこそ D:できるひと ということです。
「あたりまえのこと」とは何でしょうか。桜丘中学校は,ものの見方や考え方,感じ方が異なる400人を超える人が,それぞれに自分の幸せを求めて共に生活をする場です。みんなが少しずつ気配りをし,みんなが少しずつ我慢をすることで,誰もが自分らしさを安心して発揮できる場になります。それを私たちは,マナーやルールといいます。まずは,それを「あたりまえ」のこととして,ばかにしないで,ちゃんとする,できる人であってほしいと思います。
取組を続けているうちに,自分が「あたりまえ」と思っていることが,他の人には「あたりまえ」ではないということに気付くことがあります。取り組み方の度合い,こだわり方が,他の人とは違うことに気付くことがあります。その時こそが,「志」につながる,自分らしさを発見できるチャンスです。「自分らしさ」の気づきは,あたりまえの生活の中にあります。どうかみなさん,「あたりまえ」のことに,「そこまでやるか」といわれるくらいとことん取り組んで,自分の中にある「自分らしさ,自分の得意」を自分の力で見つけ出してください。 - 2年生になったあなたへ。中学校での生活を一通り経験したあなたに求められるのは,生活の質を高めることです。去年と同じではなく,その一つ上をいく一工夫をすることを楽しんでほしいと思います。私たちは,これまでとは違うことを始めようとしたり,誰かを楽しませたり驚かせたりしようとしたりするときに,ワクワクする気持ちになります。昨日までと同じ,ではなく,何かを,どこかをよりよくしようとする気持ちが,生きるエネルギーになるのです。「もっと良い自分を」と『向上』することをあなたの「あたりまえ」のこととして,ちゃんとやる,できる人を目指してほしいと思います。
- 3年生になったあなたへ。いよいよ「志をもって生きる」ための準備をする最後の一年となります。2年生までの間にあなたが経験し,感じ,考えてきたことを通して見つけてきた自分らしさを活かして,どのように社会に貢献をしていくのか。現時点で最も良いと考える選択をするための一年です。大きな「選択」には,苦しさや辛さが伴うことがあります。そんなときこそ,自分と同じように重大な選択に立ち向かっている仲間のことを『思いやり』,自分を励まし,支えてくれている人への『感謝』の思いをあなたの「あたりまえ」のこととして,ちゃんとやる,できる人を目指してほしいと思います。
- 最後に,「評価」は他者,「自分以外の人」がします。厳しいことですが,それが現実です。どれだけ自分は頑張った。と思っていても,これだけ頑張った。とどれだけ訴えても,それがどう評価されるかは,あなたを評価する人の評価基準によって決まるのです。高校入試や就職試験とは,そういうものなのです。だから,どうか,自分をごまかさず,自分の限界を自分で決めてしまわず,その時にできることに精一杯打ち込む。そんな,自分に対する厳しさをもって,毎日の生活を積み上げていってほしいと願っています。そのことが,あなただからこそできる,あなたにしかできない「志」をもって生きることに間違いなくつながっていきます。桜丘中学校の先生方は,そんなあなたを全力でサポートします。迷ったときや困ったときにはどの先生でも構いません。声をかけてください。先生方は,何をおいても最優先であなたの相談にのります。安心してください。頼りにしてください。学校から、あなたへの約束です。