職員室から(16)~タマムシ~
今年になってから、1年生の児童が死んだ「タマムシ」を2度も、学校へ持ってきて、見せてくれました。実際に生きたタマムシは、カブトムシやクワガタを見る機会と比べると、少ないように思います。しかし、少し知らべて見ると、タマムシは幼虫では桜や榎の朽木を、成虫では葉を食べるそうなので、この緑苑地区の中の木々で生息しているのでしょう。自然豊かで、素晴らしいですね。
さて、この「タマムシ」という言葉を聞くと、法隆寺にある「国宝 玉蟲厨子」が思い浮かぶ人も多いでしょう。本校では12月4日、6年生が日帰りの修学旅行を計画しています。その中に法隆寺の見学も計画されています。「玉蟲厨子」は、土台を含めると2メートルを超えるものですが、タマムシの羽を金属の透かし彫りの下から見られるよう細工された「厨子」本体は3~40センチだそうです。現存している「玉蟲厨子」には、タマムシ色の光沢は見られませんが、タマムシを見るとその輝きに、タマムシで厨子を作ろうとした気持ちがわかるように思います。6年生には、この美しく光るタマムシを見てもらいました。
海外にもタマムシの羽やモルフォ蝶の羽を使った、建物の装飾や装飾品もあるようですね。機会を得ることができれば、一度は見てみたいと思います。